初N響コンサート

慣れない原宿駅で同じオーケストラサークルの友人たちと待ち合わせをした。時刻は14時。土曜日で人の数もかなり多い時間帯で、田舎者のわたしは、ついそわそわとあたりを見渡してしまう。5分遅れて待ち合わせていた6人のうちの最後の一人がやってきた。ぞろぞろとゆっくりとした人の波に乗りながら、わたしたちは歩き出した。行く先は、NHKホールである。今日はNHK交響楽団のコンサートを聴きに来たのだ。

チケットを入り口で渡して中へ入ると、ロビー内の雰囲気の違いに驚いた。これまでオペラシティなどで読響のコンサートに行ったことはあったが、それらとはまた違う雰囲気に、わたしたちはさらに高揚感を高めつつ、ホールの二階席へと向かった。

席に着くと、少し遅れて、サークルの先輩が近くの席についた。オーボエパートの四年生の先輩である。さらに少し遅れて、トロンボーンパートの四年生の先輩もやってきた。

奏者がぞろぞろとステージに入り、いよいよコンサートは始まった。

一曲目はドヴォルジャークのチェロ協奏曲。わたしはこの曲にあまりなじみがなかったが、とてもこの曲が気に入った。チェロのソリストはもちろん素晴らしかったが、曲のあらゆるところでクラリネットがおいしい。しかし、あまりなじみのある曲ではなかったためか、2楽章、3楽章ですこしうつらうつらとしてしまう。

休憩をはさみ、次の曲はチャイコフスキー作曲、交響曲6番「悲愴」である。この曲はわたしたちにとっても思い入れのある曲であった。何しろ今現在練習をしているまっただ中で、さらにわたしはクラリネットのトップを担当している。

一楽章はコントラバスの単音から重々しいファゴットのソロが始まる。そこから楽器がだんだんと加わり、ヴィオラのメロディで一息ついた後、テンポは上がり曲は動き出す。やがて一瞬の静寂の後、クラリネットのソロが始まりソロの終わりをバスクラリネットがつなぐ——と思いきや雰囲気は一転してアレグロへ。激しいメロディが次々と繰り出される。その後は再び静かな雰囲気から再度クラリネットのソロが始まり、一楽章が終わる。2楽章は4分の5拍子が特徴的な曲である。チェロのメロディーから始まる主題が徐々に変化しながら様々な楽器に現れ、受け継がれていく。三楽章はバイオリンの速く、細かい連符のパッセージから始まった。金管も加わりつつ、曲はさらに盛り上がり、その頂点にはクラリネットのソリの軽快なメロディーが現れる。その主題はバイオリンへと受け継がれ、曲は展開していく。3楽章の終盤では主題をたくさんの楽器が奏で、華やかに終わる。

間髪入れずに4楽章の冒頭の弦楽の重い旋律が流れる。4楽章は弦楽がメインだ。終始重い雰囲気のまま曲は終盤へ。弦楽からヴァイオリン、ヴィオラ、と楽器が減っていき、最後はコントラバスとティンパニのみとなる。かすかに聞こえるコントラバスの音色と、静かに刻まれるティンパニの音が見事な緊張感を生んでいた。

率直な感想をいうと、「これが」悲愴か、という感じである。N響の演奏に比べるとわたしたちはまだまだだが、もっともっと練習を頑張りたい。

千葉県老人ホームおすめ